■銀・河・飛・行 ――時計の針が0時を回ると、 ホントのボクが目を覚ます。 空に向かって手を広げ、大きく息を吸い込むと、 輝く星に導かれ、ボクの身体が宙に舞う。 …さあ、旅の始まりだ。 ネオンの波をくぐり抜け、広告塔で一休み。 キミの家に着いたなら、窓の外から「こんばんは」 パジャマ姿で待ってたキミが、 最高の笑顔でボクを迎える。 …これは、ボクにしかできないとびきりの魔法。 キミしか知らない素敵な秘密。 ――さあ、キミもこっちへおいで。 ボクの手をしっかり握って。離しちゃダメだよ。 …さて、今日はどこまで行こうか? するとキミは、無邪気に笑って腕をからめた。 「あなたとなら、どこまでも」 夜空の星と地上の星に囲まれて、 ボクらは彼方へ飛び立った。 日付を越えて始まるのは、 誰もが知らない“銀河飛行” | ![]() |